セックスをMRIで撮ってみたらこうなった!で紹介している研究がイグ・ノーベル賞を受賞したということは以前の記事で紹介しました。
今回は、そのイグ・ノーベル賞を日本人のグループが受賞したということなので、紹介したいと思います。
実は、あまり知られていませんが、
日本人はこのイグ・ノーベル賞を11年連続で受賞しているんです!
といっても、イグ・ノーベル賞自体がよくわからないと思うので、
まずは、
イグ・ノーベル賞ってなんなの?
という疑問にお答えしますね。
イグ・ノーベル賞ってなに?
イグ・ノーベル賞というのは、自分がノーベル賞の設立者のアルフレッド・ノーベル(Alfred Novel)の身内であることを信じ切っているイグネイシアス・ノーベル(Ignatius Novel)という伝説的な人物がいて、その人の財産で創設された賞です。
ちなみに、イグネイシアス・ノーベルがほんとにアルフレッド・ノーベルと身内かどうかはよくわかっていないようです(笑)
で、イグ・ノーベル賞は、1991年にユーモア科学研究誌の編集長をしていたマーク・エイブラハムズ(Marc Abrahams)が創設し、ノーベル賞受賞者や大学教授などの5,000以上の論文から候補が選ばれて、
人を笑わせて考えさせる研究に合致する個人や団体
を受賞者として選ぶようです。
引用元: Winners of the Ig® Nobel Prize
受賞式は、アメリカの名門ハーバード大学で一番古いメモリアルホールのサンダース・シアターで行われます。
一般の参加者は3,500円程度の入場料が必要で毎回1,200人ほどの席は満席となるようです。
ちなみに、受賞者が受賞式へ行くための交通費は自己負担だそうですよ(笑)
また、受賞のスピーチには、
面白おかしく笑わせる内容で聴衆を楽しませた後、頭を使って考えるような内容のスピーチが要求されます。
交通費まで自分で払って面白いスピーチを話さないといけない賞ってところがなかなか笑わせてくれます。
さらに、受賞者が受賞の挨拶(スピーチじゃなくて)をするのですが、その時間が60秒と決まっていて、60秒を超えると小学生の女の子が現れて、
「もう飽きたので、話をやめてください!」
と叫び出すそうです。
そんなおもしろい演出がたくさんあって、参加者はおもしろおかしく楽しめるので、毎年立ち見まで出るようですよ。
引用元: イグ・ノーベル賞とはなんだろう
という感じのちょっとふざけた感がいなめない賞ですが、本物のノーベル賞受賞者がプレゼンターをしていたり、オペラの演奏があったりと大真面目な栄誉ある賞で、日本人が11年連続でイグ・ノーベル賞を授賞しているのは、ほんとに素晴らしいことですね。
2017年のイグ・ノーベル賞は、9月14日に発表されたのですが、日本人らの研究チームが「生物学賞」を授賞しています。
メスがペニスを持つ昆虫
日本人らが受賞した研究内容というのが、これまた面白くて、ペニスを持ったメスとヴァギナを持ったオスの昆虫に関する研究です。
北海道大学の吉澤和徳准教授と慶応大学の上村佳孝准教授と海外の研究者チームで、ブラジルの洞窟内で発見された新種の虫で、メスが「ペニス」のような性器を持ち、オスと交尾することを突き止めたわけです。
まさに、
雌雄逆転!
といってもオスが出産するわけじゃないです。
メスがペニスをオスのヴァギナに挿入して、精子を受け取り体内の卵子と受精する仕組みです。
オスは精子とともに栄養物質をメスに与えるのですが、受け取る栄養をめぐり、メス同士の競争がメスのペニスを進化させたと考えられるそうです。
人間で例えてみると、
男のペニスが退化して体内に収納され、女性のクリトリスが進化したという感じかな?
にしてもなかなかイメージが難しい。。。
最近の草食系男子と肉食系女子の関係を象徴するような研究結果ですね(笑)
この新種の虫は、日本で住宅地にも普通にいる「チャタテムシ」の仲間。
古い本なんかを開くとダニのような虫がいることがありますよね。
あれです。
新種なので、吉澤准教授が「トリカヘチャタテ」という和名を付けたそうで、名前の由来は、男女の入れ替わりを描いている平安時代の物語である「とりかへばや物語」からとったとのこと。
2016年に社会現象にもなった「君の名は」も瀧と三葉の入れ替わりは時を超えた男女の入れ替わりでしたが、平安時代から男女の入れ替わりが物語の題材になっていたことに驚きです。
ちなみに、トリカヘチャタテの交尾は、なんとびっくりな40時間~70時間で、交尾の器官が入れ替わることをきちんと交代で観察していたとのこと。
ほんと気の長い研究ですね(笑)
世界一のペニスの持ち主は?で紹介しているソフト・オン・デマンドの
「世界一長いSEX 10時間4分25秒入れっぱなし!」
というAVでは、人の世界最長SEX時間が約10時間ということなので、これを鑑賞することすら苦痛を感じそうです。
70時間もの間、昆虫の交尾を入れ替わり立ち代わり観察している研究者を想像すると笑いがこみ上げてきます(笑)
それにしても、世の中にはこんなおもしろい研究をしている人が数え切れないくらいいるんでしょうね。
参考までに、イグ・ノーベル賞を授賞した日本人をまとめてくれているサイトがあったので、紹介しておきますね。
ほんと世の中には知らない面白いことがいっぱいなので、どんどんエロおもしろいことを紹介できるよう、アンテナ高くはって、リサーチしていきますね!
ちなみに、今回イグ・ノーベル賞を授賞した研究の詳細はこちらの
交尾器が雌雄で逆転した昆虫の発見-雌がペニスを持つ洞窟棲チャタテムシ-
からご覧になれます。